憂しと見し世ぞ今は恋しき

算数文章題講座 平均算と面積図の解き方 基本問題

平均算と面積図の演習プリントはこちらをクリック
平均算と面積図のオンラインテストはこちらをクリック

平均算って?

平均の求め方は小学校でも習った気がするけど・・・。
平均は1個1個の数字を全部たして、それを個数で割れば出るんだよね。
逆に平均がわかってたら個数をかければ合計に戻せるって。
はるか

Haru_You
そうだね、だから単純に平均を求める問題はここで解説するつもりはないよ。
ただ、受験算数では平均が先に与えられていて、そこからさまざまな計算をする問題があるんだ。
複雑なものは面積図と比を使って解く必要があるので、そういった計算を平均算としてここで解説するよ。

平均の問題でも面積図を使うんだね。
はるか

Haru_You
むしろ面積図は平均の問題で一番使うんだよ。
つるかめ算なら計算だけでいけるし、食塩水は天秤図を書けるようになるほうがいいしね。

全体から一部の平均を求める平均算の例題

男女合計36人のクラスで漢字テストをしたところ、男子16人の平均点が68点、クラス全体の平均点が73点だったとき、女子の平均点は何点ですか

これ、男子の合計とクラスの合計から普通に解けないかなあ?
はるか

Haru_You
うん、平均とその個数(人数)がわかっていたら平均×個数で合計に戻す、というのは鉄則だからね。
クラス合計から男子合計を引いて、女子合計を女子の人数で割れば求められるよ。

でも、クラス全体が73×36=・・・って計算は面倒くさいよね。
はるか

Haru_You
そこで、面倒くさい計算を省略できる解き方として、面積図を使うわけだ。
ただし、比の性質と逆比が使えることが前提だからね。  

全体から一部の平均を求める平均算の解き方

たしかに計算してないね。
でも、なんで人数の比の4:5から逆比の5:4が得点の差になったの?
はるか

Haru_You
面積図で「平均」をとる場合、「全体平均」より上側(青い部分)と下側(赤い部分)は同じ面積になるからだよ。
「平均」ってのは「はみ出た部分をたりない部分に入れて平らに均(なら)す」ことだからね。

均(なら)した同じ高さが全体平均の線で、面積が等しくなるんだよね。
で、どうしてそこで逆比になるの?
はるか

Haru_You
面積が等しい長方形は、たてと横の長さが逆比になからだよ。
だから、人数の逆比が得点の差の比になったんだ。
この「たて横逆比」が平均面積図のキーワードになるから、よく覚えておいて。
もう一問、この解き方で解いてみようか。

全体の平均を求める平均算の例題

あるクラスで男子18人の平均身長が153.1cm、女子16人の平均身長が149.7cmだったとき、クラス全体の平均身長は何cmですか

男子と女子の平均だから、(153.1+149.7)÷2=150.4cmでしょ?
はるか

Haru_You
ダメダメ、「全体の平均」を求めるときに「平均どうしをたして2で割る」は禁止だよ。
身長100cmの保育園児100人と、200cmのバスケットボール選手1人で平均が150cmになるわけないだろ?

たしかに。
でも、どうしてダメなの?
はるか

Haru_You
平均って割り算した結果だから、分母が違う単位量なんだよ。
分母が違うんだからそのまま計算しないで、分母(人数)をかけて合計に戻して計算するんだ。

だとすると・・・153.1×18と149.7×16してそれぞれ合計求めて、さらにそれをたしてから人数の34人で割らなきゃいけないのか。
すごい面倒だなあ。
はるか

Haru_You
まあ、そのくらいの計算もできなきゃいけないけど、ここも面積図を併用してみよう。

全体の平均を求める平均算の解き方

全体の平均がわかっていなくても、上下の長さを比例配分して面積図の縦の長さを求められるんだね。
はるか

Haru_You
こういう2つの要素の平均について考える問題では、どこの部分を求めるにしても面積図が有効に使えるから、解き方として頭に入れておくこと。

 たてに平均、横に人数と回数で、全体平均線を書いてたて横逆比だね。
はるか

Haru_You
あと、面積図を書く際は長さを実際の数字と合わせようと考えず、2つの長方形の背の高さをはっきり変えて書くこと。
そうしないと全体平均の線が書きづらくて見にくい図になるからね。

次回の点数を求める平均算の例題

これまでに7回のテストを受け、平均点が83点でした。次回のテストで平均点を2点上げるためには何点以上取ればよいですか

これも計算と面積図のどっちでも解ける問題かな?[
はるか

Haru_You
どっちでも解けるけど、計算するほうが速いかな。
まず計算で解くとしたら、どうしたらいいと思う?

えーと、平均は合計に直すから、7回の合計点が83×7=581点にするのはいいけど・・・。
平均を2点上げるってのは何を計算すればいいんだろう?
はるか

Haru_You
7+1=8回目で、平均が83+2=85点になったって考えればいいんだよ。

そっか、それなら合計が出せるから、引き算すれば8回目の得点がわかるね。
はるか

次回の点数を求める平均算の解き方

実際に面積を求めて解いてるんだ。
これはつるかめ算と同じやり方だね。
はるか

Haru_You
本来の面積図の使い方はこうなんだよね。
もちろん、逆比を使って縦の長さだけ求めてもいいよ。

でも、この面積図は「次回のテスト」を線分図で横の長さ1回にするのがちょっと思いつきにくいかな。
計算で解けるから計算でいいや。
はるか

Haru_You
そうなんだけど、これとほぼ同じ問題で面積図を書かないと解けない問題があってね。
見比べてみようか。

何回目のテストか求める平均算の例題

これまでに何回かのテストを受け、平均点が86点でした。次回のテストで100点を取ると全体での平均点が88点になるとき、次回のテストは何回目のテストですか

さっきとほどんど一緒だけど・・・あ、回数がわからないと合計に戻す計算ができないよね。
ってことは絶対面積図で解かなきゃいけないってこと?
はるか

Haru_You
そうだね、回数がわからなくて合計に戻せない平均は面積図で解く必要があるんだ。
一応、マルイチ算使って解けるけど面積図のほうが楽なのはわかるよね。

面積図じゃないと解けない問題もあるから、ここまで計算で求められるものでも面積図書いてきたんだね。
はるか

Haru_You
ところで、この問題では解答に注意してね。
「今まで何回」のときと「次が何回目」のときがあるから。

何回目のテストか求める平均算の解き方

これも面積を計算してるけど、逆比で解いていいんだよね。
はるか

Haru_You
うん、どちらでも大丈夫。
塾用の教材だと平均算は比を習う前に出てくるから、面積を求めて解くことが多いけど、実際には逆比を利用したほうが簡単だからね。

平均算と面積図の基本問題 まとめ

・横に人数・回数、縦に平均(量)を書いた面積図で、全体平均線の上下でたて横逆比になる!

・平均の問題で人数・回数がわからないものは合計に戻せないから面積図で!

平均算と面積図の基本問題 演習プリント

演習プリントには、Excelファイル版とPDFファイル版があります。
Excelファイル版はリロード・再計算(F8)するたびに数字や配列が変わります。
マクロは使用していませんので、セキュリティ警告はありません。
はるか
平均算の基本問題演習
利用規定です。
本配布ファイルは個人利用に限り自由に使用することができますが、著作権は放棄していません。
学習塾、家庭教師などの商用利用は作成者までご相談ください。
本配布ファイルを利用した事によるいかなる損害も作成者は一切の責任を負いません。

はるか