憂しと見し世ぞ今は恋しき

容器と水量のグラフ(国学院久我山ST H24 大問4)

 直方体の形の水そうがあり、容積は80Lです。そこに3本の注水管と2本の排水管がついています。注水管の1分間に水を入れる割合は3本とも同じです。排水管の1分間に水を出す割合は2本とも同じです。空の水そうに排水管を2本とも閉じた状態から、3本の注水館を開いて水を入れ始めました。下のグラフは水を入れ始めてからの時間と水面の高さの関係を表したものです。右の表は、A~Fの間で開いている注水管と排水管の本数を示したものです。なお、Bのとき水面の高さは満水時の半分です。C~Dの間は、水はあふれることなく満水が続いています。BのときとEのときの水面の高さは20cm違います。

(1)1本あたりの、(注水管が1分間で入れる水量)と(排水管が1分間で出す水量)の比を最も簡単な整数の比で表しなさい。
(2)あ と い の比を最も簡単な整数の比で答えなさい。
(3)注水管1本が入れる水量、排水管1本が出す水量はそれぞれ毎分何Lですか。
(4)う は何分間ですか。
(5)水そうの高さは何cmですか。

解法のポイント


容器と水量グラフの問題ではありがちな、小問の連続で少しずつ情報を増やしていく問題です。
途中の小問でミスすると前提となる数字が狂い、それ以降全滅してしまうので正確に解いていきましょう。
文章・グラフ・図の各所にヒントが分散するので、見落とさないように。
(1)は「CD間では水はあふれることなく満水」=水量に変化がないことから、注水管と排水管の関係を読み取ります。
(2)は「Bのときの水面の高さは満水時の半分」=AB間とBC間の水量が等しいことから、(1)の解答をもとに、水量をマルイチ算で表せばよいでしょう。
(3)は「満水が80L」=AB間は40L、ということと、(2)の解答から求められるAB間の時間を利用して注水管の水量を求めれば、(1)の解答より排水管も求められます。
(4)では51~80分の39分間で80Lが排水されたことから、つるかめ算に持ち込めばよいでしょう。
(5)はB点の水量(40L)と、(4)より導けるE点の水量で水面高が20cm差になることから、満水(80L)の水面高を比で求めればよいでしょう。

解答・解説


A.(1)2:3(2)1:2(3)注水管:
$\frac{4}{3}$L、排水管:2L
(4)18分(5)100cm

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