地学嫌いは講師の責任
子供たちにとっても、そして子供たち以上に親世代は天体・気象・地層・地震の「地学」を退屈な単元だと認識しています。
たしかに実験もなければ自分で計算して答えをだすわけでもなく、ひたすら抽象的な話を読むだけ・・・。
さらに、「理系」と名乗って理科を担当する講師の大半は大学受験で物理・化学のどっちかを選択、大学もその2系統の専攻が多いのです。
理系の大半は地学には全く興味も教養もなかったりしますので、そんな講師が教える地学など面白いはずもありません。
よって、地学をつまらないと思い、苦手にする子が量産されていくのです。
ところが、近年の入試では明らかに地学のウェイトが上がっています。
アクティブラーニング流行りの一環か、地震・異常気象・火山などの現実に発生した自然災害から何かを学んでほしいようです。
なので入試に向けて対策も立てやすいんですね、前年に起きた自然災害や天体現象から出題されるので。
地学こそ「リアル」が大事
どのように地学を勉強するか、ですがそもそも気象や天体は机上の「勉強」などではありません。
実際に起こっていることです。
それをいったら物理も化学も実際に起きる事象のルールを説明したものになりますが、物理や化学はこちらがその条件を用意してあげないと発生しない事象です。
ところが気象と天体の事象なんてのは毎日起こっているんです。
そう、毎日天気予報見て、たまに雲と月と星を見るだけで地学は覚えられるんです。
その日の気圧配置でも月齢でも、テキストの内容と関連づけて見ることができれば、それだけで覚えていけます。
とはいっても、子供1人では難しいことなので親にその時間と教養が必要になりますが・・・。
テキストはできるだけカラフルな、写真の多いものを使いましょう。
予習シリーズが一番なのですが、単元が散らばりまくっているのが難点ですね。
(自分の場合、いったん裁断して単元ごとに再編集してますが・・・)
1冊にまとまった市販教材としてお勧めは、学研の「?に答える小学理科」ですね。
【人気の小学参考書が改訂版にパワーアップ! 】 小学生が調べやすいように工夫された、メダカからAI(人工知能)までなんでものってるビジュアルたっぷりの用語集。
★「自分で調べる」習慣がつき, 知識が深まる・広がる・わかる!
★教科書で,塾で,ニュースで, 「?」と思ったら,すぐに調べられる!
★興味をひろげる「リンク」が充実。
★2020年からの新学習指導要領対応。
地学の学習には映像化されたDVDなんかで見るのも有効です。
図鑑とセットになっているので低学年期から使用できます。
内容紹介
MOVE2015年、待望の最新刊!
本をひらけば、そこはプラネタリウム! 美しいビジュアルで、神秘的な星空の世界を楽しめます。 表紙と星座絵は、宇宙と神話のアーティスト・KAGAYA氏!
神話イラストは、青い鳥文庫「黒魔女さんが通る!」でおなじみの藤田香氏と、おなじく青い鳥文庫「ギリシア神話 オリンポスの神々」をはじめ、数々の作品で活躍中の小林系氏。まるで画集のような本格イラストで、みなさんを神話の世界へ誘います。
星図・星空は美しい写真が魅力の沼澤茂美氏。 監修は、国立天文台副台長の渡部潤一氏。もちろん、NHKエンタープライズによる美しい映像も満載!
かっこいい星座早見盤つきだから、本を読んだあとは、屋外で星空観察もできます!
地学は他単元が苦手でも大丈夫!
地学単元のいいところは、単元の範囲が狭く、さらにその独立性が強いところです。
気象単元の湿度計算と天体の周期や角度、地震の到達時刻以外に計算問題はありませんし、「星座」なり「月」なり「火山」なり、それぞれで覚えることはあまり多くありません。
「理科」が苦手、と言っている子の多くが化学や物理で躓いていますので、地学を得意単元にしてしまうことで弱点のカバーが利く場合もあるはずです。
「理科」全体の偏差値が改善すれば多少苦手意識も薄れてきますので、残りの単元への学習もとりかかりやすくなるでしょう。
興味さえあれば小学生でも大人以上の知識を簡単に持てるのがこの単元ですので、後回しにせず早めに完成させるつもりでいきましょう。
演習は過去問+まとめ教材でOK
地学単元の演習については、過去問とまとめ系教材(メモリーチェック・出る順・コアプラなど)で十分です。
苦手(嫌い)でさえなければ、ある程度の点数が見込みやすい単元なので、早めに学習を進めて得意意識を持てるようになるとスムーズにいくでしょう。
あえてもう1冊、演習教材が欲しいという場合には学研の「中学入試の最重要問題」理科がいいでしょう。
演習のあとは、間違えた部分をテキストで確認、知識事項であれば暗記チェックノートを作成しておくことが重要です。