中学受験 理科のおすすめ教材と学習法(2) 生物編
生物は「嫌悪感」を持ったらダメ
理科の中でも生物単元は植物・昆虫・メダカ・セキツイ動物・人体など、「暗記」にシフトした部分が多いように見える単元です。
ということで、苦手な子には理解を深めるために図鑑を・・・なんて話もありますが、低学年期ならともかく高学年になって生物の苦手な子の多くは、生物が「キモい」のです。
そんな子にリアルな写真や画像を見せても逆効果です。
生物が苦手な場合、できるだけ「キモい」部分に触れない学習のほうが良いでしょう。
そこで利用してほしいのが、「ドラえもん科学ワールド」のシリーズです。
中学年向けのドラえもん学習まんがシリーズと収録されているエピソードは共通なものが多いですが、理科の資料・解説部分の割合が他のまんが教材より大きいのがこのシリーズの特徴です。
内容紹介 ■大人気!「ドラのまんが×科学」の第5弾! 大好評シリーズ「ドラえもん科学ワールド」の特徴は、何といっても科学エッセンスが凝縮されたドラえもん作品を読みながら、最新の科学記事を同時に楽しめる点にあります! 今回のシリーズ第5弾のテーマは「人体」と「生命」。日常生活の中において、つい見逃してしまいがちですが、最も身近で不思議な存在といえば「自分自身」ではないでしょうか。食事や運動といった「体のしくみ」や、心と体を制御するスーパーコンピュータである「脳のはたらき」をはじめ、そこには不思議な科学が詰まっています。 さらに、生命の設計図「遺伝子」について近年さまざまなことが解明されてきています。そうした新たな研究成果に最新技術が融合することで生まれる「最先端医療」や、「バイオ技術の新しい波」まで、科学解説をわかりやすく掲載しました。
内容紹介 まんが・ドラえもんには、科学にまつわるエピソードが多数存在します。それは、作者の藤子・F・不二雄が科学に関して深い知識と興味を持っていたからです。 ドラえもんに登場する科学ネタを、現在の最新の研究に基づいて解説する、まんがと科学記事を同時に楽しめるぜいたくな本です。 第2弾となる本書は、生物多様性年にちなみ、動植物が持っている不思議な能力や特徴を解説しています。アリやハチはどうやって集団生活を送っているのか? 助け合う動物や植物はこんなにいる! 動物が身を守る方法は忍術の世界? 植物の驚異のサバイバル法……などなどを、生態学や行動学の最新の研究に基づいて、わかりやすく掲載しています。 お子さんだけでなく、ドラえもんの読者だった、あるいは科学に興味があった大人まで幅広く楽しめる科学本です。地球にとって多様な生物が暮らすことが非常に大切であること、自然と人間の共存の方法まで、私たちが考えなければいけないことが多数あることがわかってきます。
内容紹介 まんが・ドラえもんを読みながら、科学を楽しく学習できるシリーズの第13巻です。今回は、小学生に人気のある昆虫を取り上げます。 私たちの身近にいる昆虫は命名されているだけで約100万種と、全生物の約6割を占める地球で最も繁栄している生物種の分類のひとつです。しかも、現在でも次々と新種が世界中で発見されています。 昆虫は海から陸上に初めて進出した動物として約4億年ほど前に登場し、それから羽を得て空を飛ぶ初めての動物となり、環境に適応して繁栄してきました。これらの昆虫ならではの進化と適応能力、生態(擬態、集団行動、繁殖のためのユニークな方法論等)の解説を読むことで、私たちの想像を超えた昆虫の世界を知る本となります。 また、「昆虫はなぜ巨大にならないのか?」「チョウとガの違いは何?」などなど、身近な疑問から、種類別の特徴、昆虫誕生の歴史に至るまで、さまざまな角度からこの世界最多の生物種の謎に迫ります。 昆虫が果たしている役割が非常に重要で、地球上になくてはならない存在であることも理解できます。ご家族でお楽しみください。
このシリーズは、生物単元だけでなく理科の各単元で出版されています。
低学年期なら読んで終わりでもじゅうぶん役立ちますし、受験に向けてはこれで読みかじった知識をテキストで確認する、というのが有効でしょう。
生物の暗記は覚えることを限定して!
生物単元には確かに光合成のしくみや消化の経路など、覚えておかないといけないことは多々あります。
ここで勘違いしてはいけないのが、覚えるべきは「しくみ」「分類」であって名称ではない、ということです。
たとえば「季節と生物」では大量の植物の名前が出てきます。
「オオイヌノフグリ」なんてたしかにそのへんに生えてますが、理科の学習以外で気にすることのない植物の代表みたいなもんですね。
で、理科の苦手な子(もしくはアルバイト講師)なんかは必死に「春の花があれとこれと・・・」「帰化植物がこれとそれで・・・」なんて覚え始めます。
この花はなんですか?なんて問題はまず入試に出ませんし、そもそも植物名自体を問う問題がほとんど出ない(正式名称と通称名があったり、品種分類がシビアになったりして出題ミスの可能性が高まるからです)のにもかかわらず、です。
ぶっちゃけていえば花なんて春に咲くのが普通です。だからこそ夏に咲く花や秋の花、冬の花を覚えればいいわけです。
春撒きの一年草が夏に咲くのは当たり前、とか考えればどんどん覚えることは減っていきます。
帰化植物なんてのは白詰草だの春紫苑だの和名がついてるのに、外来だから意味があるってことなんです。
昆虫の話でいえば、トンボ・セミ・バッタコオロギカマキリ類が不完全変態なのを覚えればいいだけなのに、いちいち「カブトムシは完全変態」「モンシロチョウは完全変態」なんて覚えようとするからテストで「アカイエカってどっちだ・・・?」なんて悩むことになるんです。
いや、不完全変態は他にもいくらでもいます。カメムシだのシロアリだの。無変態なんてやつもいますし。
でも、どうせテストに出ないから覚える必要もないんですね。たとえ出たとしても周囲の受験生も知りませんから気にすることないですし。
ただ、これについてはテキストで「○○だけ」みたいな書き方ができないから仕方がないんですよね。
何がテストに出るのか(出ないのか)見極めて覚えさせるのは受験指導のベテランにしかできないことなので。
良かったら僕の理科の解説ページも参考にしてくださいね。
演習は過去問+まとめ教材でOK
生物単元の演習については、過去問とまとめ系教材(メモリーチェック・出る順・コアプラなど)で十分です。
苦手(嫌い)でさえなければ、ある程度の点数が見込みやすい単元なので、早めに学習を進めて得意意識を持てるようになるとスムーズにいくでしょう。
あえてもう1冊、演習教材が欲しいという場合には学研の「中学入試の最重要問題」理科がいいでしょう。
内容紹介 最新の中学入試問題を徹底分析し、出題頻度順に並べた問題集。過去問を「動物の分類」「光合成のしくみ」などの細かい項目に分類して分析し、高出題率順に掲載。 よく出る項目を優先的に学習できるから、効率よく受験対策ができる。
演習のあとは、間違えた部分をテキストで確認、知識事項であれば暗記チェックノートを作成しておくことが重要です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません