中学受験 理科のおすすめ教材と学習法(1)
「理社」というくくりでいいの?
受験生やその父母、あるいは塾講師からもこんな言葉を聞くことがあります。
「暗記が苦手だから理社が苦手なんだ」
「理社は追い込みで伸びるから後回しで」
でも、ちょっと待ってください。
果たして「理社」とくくってしまっていいのでしょうか。
小5後期、あるいは小6から受験勉強を始めた子は、確かに理科と社会の両科目とも未履修単元が多くなり、まとめて苦手になることが多いです。
逆に、低学年期から身の回りの諸々に興味を持っていた子には理科と社会、両方とも得意な子がいたりします。
ですが理科と社会はその内容も勉強法も大きく異なります。
さらに言うと、理科は単元ごとで学習のポイントが異なってくるのにも注意しないといけません。
そこを無視して「理社」というくくりで捉えていると、理科がただの暗記科目のように勘違いされ、成績が伸び悩む結果となります。
全体を一冊で概観できる教材を用意!
理科が苦手な子にとって、一番大きな理由は「そもそも興味が無い」なのですが、次点の理由としてよくあるのが「どこがわからないかわからない」なのです。
生物・地学・物理・化学が入り乱れ、さらに例えば物理の単元内でも力学・電気・光と音のように全く異なる(ように見える)内容が混在してきます。
塾版テキストを使用すると、これらの単元が入り乱れ、さらに他単元での学習を前提とした内容が後に回されるため非常に複雑な配列となります。
小4・小5からカリキュラムに乗って学習するには使いやすいのですが、自分でどこかの単元を学習したいというときどこを読めばいいのかわからないんですね。
そこで必要になるのが全体を一冊で概観できる参考書です。
演習で間違えた内容、暗記していなかった事項のページに付箋をはる(いわゆる辞書引き学習法の応用です)形で使っていくとよいでしょう。
おすすめの教材としては1冊で全範囲網羅でき、カラー図版と索引の充実した学研の「?に答える! 小学理科」ですね。
内容紹介
【人気の小学参考書が改訂版にパワーアップ! 】 小学生が調べやすいように工夫された、メダカからAI(人工知能)までなんでものってるビジュアルたっぷりの用語集。
★「自分で調べる」習慣がつき, 知識が深まる・広がる・わかる!
★教科書で,塾で,ニュースで, 「?」と思ったら,すぐに調べられる!
★興味をひろげる「リンク」が充実。
★2020年からの新学習指導要領対応。
基本演習用の問題集は2冊!
社会科では1冊の問題集をやりこむほうがよいのですが、理科では基本知識事項の確認ができる問題集を2冊併用することを薦めます。
社会に比べ理科は覚えるべき事項は少ないのですが、同じ事項を多角的に、別の切り口で見ることを要求されることが多くなるのです。
図や表現が異なっても同じことを問うていることを理解しやすくするために、基本問題集の2冊併用が有効です。
で、オススメの問題集ですが、定番中の定番である日能研「メモリーチェック」と旺文社「出る順過去問理科」ですね。
内容紹介
長年にわたり中学入試問題を徹底分析している日能研が各教科の「入試に必要な最低限の知識」と「確認問題」をコンパクトにまとめました。
受験生必携のベストセラー『チェックシリーズ』の『理科メモリーチェック』は、入試本番までの総復習に最適です。
中学入試で必要な理科の学習内容を62項目に分けました。1つの項目ごとに、憶えておきたい事項をまとめた「要点のまとめ」と、空欄補充・一行題が中心の「ポイント・チェック問題」の見開き2ページで完結する構成となっているので、知識の補強と確認が同時に行え、確かな力がスピーディーに身につきます。
さらに、62項目に対応した「弱点診断テスト」を活用すれば効率よく弱点補強もできます。 1日に1項目ずつ取り組めば約2カ月で入試に出る理科のすべての分野の基礎を学習することができます。基本的な知識を定着させるには、入試までに2度、3度と取り組むと効果的です。
内容紹介
「でる順」だから効率的!近年の中学入試を徹底的に分析し、頻出度の高い問題を「でる順」に掲載しました。
入試によくでる本当に重要なものから学習することができます。ステップ式で得点力UP!1つの単元は「まとめのページ」→「重要用語をチェック」→「入試問題でチェック」の3ステップで構成されているので、無理なく着実に合格への力をつけることができます。
記述式問題を多く掲載!中学入試では、近年記述式問題が顕著に増加しています。こうした傾向に合わせて記述式問題を多く収録しました。
・入試の傾向と対策がわかる「中学入試分析」を巻頭に特集
・くわしい別冊解答・解説で疑問を解決
どちらも終盤、総復習用の問題集と思われがちですが、基本内容の網羅になっているので基礎固めから利用することができます。
基礎を固めた上で、最新の入試問題に取り組んでいきましょう。
さらに、単元ごとの学習のコツについては、記事を分けて取り上げていきます。
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